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【書評】新参者/東野圭吾

 

新参者 (講談社文庫)

新参者 (講談社文庫)

 

 

概要

いわゆる「加賀恭一郎シリーズ」の第8作目です。「ガリレオ」と並ぶ東野圭吾さんの人気シリーズですね。「このミステリーがすごい!2010」と「週刊文春ミステリーべベスト10」において1位を記録し、「ダブル1位の注目作」と帯に書かれていました。

おすすめポイント

ミステリーなのに、なんだかほっこりしてしまうシーンがたびたびありました。思わずうるっと来てしまいそうになった箇所もありました。

感想

 加賀シリーズは初めて読みました。ガリレオとは対照的に人情派な刑事さんだというのがいまのところの加賀の印象です。こちらもガリレオと同じく、読む順番は特にこだわらなくてもいいのではないかなと感じました。

 途中でほっこりする場面が何か所かあったのですが、それが事件に直接かかわっているのかいないのかは最後までわかりませんし、ほっこりしながらも気が抜けずどきどきしました。人情派の加賀刑事が一発で好きになってしまいます。

 犯人を推理するところには派手なトリックがあるわけでもなかったので、そのシーンは自分の中ではあまり盛り上がらなかったかなぁといった感じでした。その点はガリレオシリーズと書きわけているのかもしれないなと思いましたが、考えすぎでしょうか。ガリレオはトリックから暴いていくようなイメージがありますね。

 出版社の策略にまんまとはまったようですが、他の加賀シリーズも読みたくなってしまいます。この1冊がとっかかりとなって、他の作品を読む人も結構いるのではないでしょうか。それだけの魅力が加賀という人物にはあります。

 

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