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本と本の意外な「つながり」ってありますよね

【短文方式】読むだけで上達する奇跡の英会話―ヒヤリングもOKの短文方式/長崎玄弥

読むだけで上達する奇跡の英会話―ヒヤリングもOKの短文方式 (ノン・ブック)

読むだけで上達する奇跡の英会話―ヒヤリングもOKの短文方式 (ノン・ブック)

 

概要

 著者は英語の参考書を何冊か書いている方。「読むだけで上達する」理屈は、英語に対する苦手意識をなくせば、話せるようになるということだそうです。

おすすめポイント

 タイトルは流石に言い過ぎかなと思いましたが、理屈は分からないでもないものでした。実際に外国人と話したときの失敗がいくつか書かれていますが、意外なものや盲点を突いたものが多かったので面白かったです。

感想

 研究室に置いてあった本です。1989年に出版されました。とにかく、英語で会話をするということに主眼が置かれています。

  短文方式が有効なのは納得できます。長文で英会話をするのはいろいろと不都合が考えられます。しかし、後半で紹介されている「簡単な動詞で話す」というのは逆に難しいことだろうなと感じました。完全に英語の感覚を掴まないと難しいでしょう。

 外人と英語で話すときに気をつけるべきこともいくつか書かれています。例えば、自分の英語が拙いことをアピールしすぎるのは嫌われるということ。日本人はやりがちでしょう。「謙遜」についての文化が違いますもんね。また、日本人は英会話を予習しすぎるから、上手く会話のキャッチボールができないのだとも。これも気をつけなければ。

 日本語に置き換えられない英語独特の表現は、翻訳することをきっぱりと諦めることが必要だとも書かれています。これも納得できます。きっぱり諦めよう、なんて他の本ではあまり聞いたことがなかったです。

 結局、英会話に近道などないのでしょうね。