【微笑ましい主人公コンビ】GOSICK II ゴシック・ その罪は名もなき/桜庭一樹
GOSICK II ゴシック・ その罪は名もなき (角川文庫)
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/11/25
- メディア: 文庫
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概要
ヨーロッパの架空の小国を舞台に繰り広げられるちょっぴりダークなミステリーシリーズ2作目。謎の天才少女ヴィクトリカと、誠実な日本人の少年久城のコンビが主人公です。
おすすめポイント
今作の舞台は人里と隔離された名もなき村。キーワードは灰色狼伝説。いかにもそれっぽい雰囲気が漂っています。主人公コンビはどこまでもまっすぐで、可愛くて、ひたむきです。思わず応援したくなっちゃいますね。
感想
ちょっと「今後」というものを匂わせすぎじゃないかと思ってしまいした。まぁシリーズとして長々とやっていくぞという気合が見て取れるのですが、ちょっと意識しすぎなんじゃないかって。人物だけでも、コルデリア・ギャロやミルドレッド、ブライアン・ロスコーなどなど、詰め込んできてます。
純粋にミステリーという点で見るとインパクトに欠けるなぁという印象でした。トリックがいまいちぱっとしなかったり、ちょっとヒント出しすぎて分かっちゃったり。
このシリーズのすごい点は、いろいろな要素がうまーく取り込んであって、それを結びつけてきちんとひとつの形にしているところだと思います。相当難しい芸当だと思います。ただ、どうしても1個1個の印象が薄まってしまうような感じですね。主人公たちは魅力的ですが、それ以外のキャラが弱くて魅力が薄い感じ。
お話自体はきれいにまとまっているので、別に読んだことを後悔するようなことはまったくありません。とにかく、主人公コンビが微笑ましいです。突っ込みどころも多々ありますが。
最近、シリーズの最新刊が出て盛り上がっているようですが、僕はここでストップしておこうかなと思います。
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