【心を科学する】ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」/荒木香織
概要
2015年のラグビーワールドカップで、大躍進を果たした日本代表のメンタルコーチを担当していた人物が著者です。五郎丸選手が表紙に大きく書かれていますが、チーム全体のメンタル面を強化した経験を活かして、自分のメンタルとの向き合い方が説明されています。
オススメポイント
メンタルは鍛えることができるという新鮮な主張を展開する本書。やたらと不安になってしまう、緊張に弱いなどといったメンタル面の問題を解決するヒントになるかもしれません。
感想
ワールドカップやオリンピックのような大舞台で活躍する選手たちも、平凡な我々と同じように緊張したりプレッシャーを感じたりしている。メンタル面がパフォーマンスに大きな影響を与えることはわかっているので、メンタルコーチという役職があって、科学的に選手たちのメンタル面をサポートしている。
その事実がまずは面白かったです。人間のメンタルを学術的な研究対象にする分野があるのですね。精神論だけでどうにかなるものではないし、逆に全くコントロールできない得体のしれないものでもない。いろいろな人に知っておいてほしいことだなと思いました。
弱いメンタルは鍛えることができる、ということで、気持ちの整理の仕方や嫌な気分の切り替え方などが説明されています。とてもわかりやすく書かれているからか、自分がずっとバスケットボールをしてきているからか、あまり目新しく感じるものはありませんでした。基本的なことを地道にやっていくしかないのだなと思います。
そういう基本的なことは、スポーツだけでなく、仕事にも通じます。スポーツをする人のための本ではなく、すべての戦う人へ、メンタルに目を向けようというメッセージを感じました。
僕のオススメの本はこちらにまとめています。