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【医療と非化学的な歌声】ナイチンゲールの沈黙/海堂 尊

ナイチンゲールの沈黙(上) (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)

ナイチンゲールの沈黙(上) (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)

 
ナイチンゲールの沈黙(下) (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)

ナイチンゲールの沈黙(下) (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)

 

概要

 「チーム・バチスタの栄光」シリーズの2作目です。今作も、田口と白鳥のコンビが病院内外の事件を解き明かしていく物語です。

おすすめポイント

 相変わらず登場人物が個性豊かで読んでいて楽しいです。特に主人公の田口が誰からも愛されるいいキャラをしているのがこのシリーズが受ける理由かなと思います。

感想

 バチスタと違って今作はあっと驚くミステリーというよりかは、人の内面に強くスポットが当たっている感じがしました。どんでん返しを期待したのですが、そういう作品ではなかったようです。

 最後に真相が暴かれるシーンで決め手になったものがいまいちわかりませんでした。コンピュータ解析があんなふうにできたらいいなぁとは思いましたが、少し非現実的でしたね。また、歌に関しても少し非科学的な印象でした。しかし、子供たちが目を患っている設定にした理由は、考えられているなぁと思いました。目が見えなくても歌で映像を伝えるなんてロマンチックなお話です。

 シリーズ物はハマると全部読みたくなるので怖いですね。解説でほのめかされていましたが、これからもこの舞台で話が続いていくそうなので、いずれ読みたいなぁと思ってしまいます。映像化もされていますし、続編も全部文庫化される確率が高そうですね。楽しみです。