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本と本の意外な「つながり」ってありますよね

【小さな小さな探偵コンビ】GOSICK -ゴシック-/桜庭一樹

GOSICK  ―ゴシック― (角川文庫)

GOSICK ―ゴシック― (角川文庫)

 

概要

 ホラーやオカルトが軸の、ちょっぴりダークなミステリーシリーズ。ヨーロッパの架空の小国を舞台に、小さな探偵が活躍します。

おすすめポイント

 主人公の二人がとにかくかわいいです。コミカルです。ミステリーの型としてはホームズとワトソン。しかし今までに読んだことのないタイプの、かわいらしいコンビでした。この二人のことを気に入れば、続編も読みたくなるのではないでしょうか。

感想

 正直、読んでいるときはジャンルがよくわかりませんでした。ジャンルというより、方向性と言った方がいいのかな。ミステリーのくせに、やたらオカルトだったり。いったいどういう着地点を目指しているのだろう、なんて思いながら読んでいました。

 その疑問は金原瑞人さんの解説でかなりクリアになりました。ヨーロッパで生まれた恐怖小説、その流れから派生した推理小説。それらの流れを上手にくみ取った、なんとも奥ゆかしい世界観が作られているのですね。

 ダークな怪談の要素が少し強めなと印象を受けました。僕はミステリーが好きなので、もうちょっと謎解きがあってもいいのかなぁと思いました。せっかくヴィクトリカという強烈な頭脳の持ち主を主役にしているのに。まぁこの辺は好みでしょうね。続編ではまた配分も変わってくるのかもしれません。

 話の主軸となる野兎走り。なんだか実際にありそうな雰囲気をぷんぷん漂わせていましたね。胸糞悪いです。つい野兎たちに肩入れをしたくなりますが、しかし彼らの側も、復讐として人を何人も殺してしまっているわけですし、もうちょっとよい解決策はなかったのかなぁなんて思ってしまいました。殺人を肯定しているかのようでしたし。

 ともあれ、この舞台も、主人公コンビも素敵だと僕は思いました。続編も読んでみようかなと思えました。特に主人公コンビに関しては、好き嫌いが分かれるのかなと思います。コミカル。ラノベチックと言ってもよいかもしれません。「な、ななな、なに!?」みたいな。「ヨットぉぉぉ!?」みたいな感じですね。というかラノベなのかな。そのへんのジャンル分けにはあまり意味を感じませんが。