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【書評】青の炎/貴志 祐介

 

青の炎 (角川文庫)

青の炎 (角川文庫)

 

  

概要

 「悪の教典」の貴志 祐介さんの代表作です。二宮和也さん主演で映画化もされました。とにかく悲しいお話で、本屋さんでは「あまりもせつない・・・」なんてホップに書かれたりもします。

 

おすすめポイント

 本当に切なくて胸が締め付けられます。正直あまり救いのあるラストではないので誰かれ構わずおススメすることはできません。でも名作です。こんなお話が脳内で組み上がってしまう作家さんってすごいですね。

 

感想

 読み切ったあと、しばらく動けなくなってしまうぐらい。今まで読んだ本の中でも1番を争うぐらいのせつない終わり方でした。

 正直、はじめからラストシーンがなんとなく想像できる作品ではあるのですが・・・。反則的な切なさですね。最後の最後に本当のことを言えないなんて。なんて皮肉で、なんと切ないことか。

 秀一がもうちょっと頭の悪い生徒だったら良かったのに。なんて思ってしまいますね。

 絶望的な状況にあっても、紀子が一筋の希望になっていたように、大切なものが何かを考えさせられます。